No.38
ランニングコーチ
ランニングブーム
 今、空前のランニングブームです。全国各地のマラソン大会はどこも盛況ですが、市民ランナー対象のクリニックや練習会なども数多く行われています。それと共に「ランニングコーチ」と呼ばれる人が色々なところで多く存在しています。競技実績、指導実績共に素晴らしい人もいますが、中には「?」の人も少なくないのも現状です。今はそれが何の規制もない状態ですが、今年度より日本陸連内にランニング普及部ができ、市民ランナーの指導者育成を考える方向で動いています。私も普及部員の一員として方向性を模索すると共に「指導」ということを改めて考えています。
市民ランナーの指導者
 競技実績のよい選手イコール市民ランナーのよい指導者というわけではありません。勝つため速く走るために体力ぎりぎりのトレーニングしている競技者と、楽しく走りたい市民ランナーでは、同じマラソンを走るにしても違うことが多々あります。単に走る距離を減らしたりタイムを下げたりすればよいというものではなく、その人の目的・体力・年齢等々を考慮しないと間違ってしまうことも多々あります。
指導を始めて
 私も今は当たり前のように市民ランナーのクリニックなどをやっていますが 始めから上手く教えられてた訳ではありません。実業団をやめた1996年頃から、市民ランナーを教え始めましたが、わからないこともたくさんありました。痛みやケガの相談をされることも多いのですが、実業団時代は専属のトレーナーがいて、早め早めのケアをしてもらっていた私は、大きなケガなどほとんどなかったので、当時は相談されてもわからなかったことばかりでした。またシューズでも、トップアスリートは練習では厚手のシューズを履いても、レースでは薄くて軽いシューズを履きます。練習用とレーシングシューズは別という意識が強かったので、市民ランナーもレーシングシューズを履くものだと思っていました。でも5、6時間もかかるランナーがアスリートと同じ薄いシューズを履くわけない、と言われて気づきましたが、確かによく考えてみれば、当たり前のこと。私達だって長時間のLSDをレーシングでやったら、かなり脚に負担がきてしまいます。まして鍛えられてない筋肉の人が薄いシューズでフルを走ったら、途中で筋肉痛が起きることも・・・それくらい市民ランナーのことはわかっていなかったですね。私もあえて実際にレーシングシューズで長時間LSDを体験して実感しましたが、本当にしんどい思いをしましたね。
 もちろん今も全てを完璧に教えられる訳ではありませんが、最初の頃に比べたら、かなり市民ランナー目線で教えられるようになったと思います。最近はランナー人口が増えた分、色々な考えを持つ人も多くなりましたが、多くのランナーに対応できるよう、これからも様々な面から考えていく必要性を感じています。
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